筒上山

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筒上山
瓶ヶ森林道から望む筒上山(右)と手箱山(左)
標高 1,859.3 m
所在地 愛媛県久万高原町・高知県いの町
位置 北緯33度43分55秒 東経133度09分40秒 / 北緯33.73194度 東経133.16111度 / 33.73194; 133.16111
山系 四国山地;石鎚山脈
筒上山の位置(愛媛県内)
筒上山
筒上山
筒上山
筒上山の位置(日本内)
筒上山
筒上山
筒上山 (日本)
プロジェクト 山
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筒上山(つつじょうざん/つつじょうさん/つつじょうやま)[注釈 1]は、四国山地の一部である石鎚山脈に属する、標高 1860mの山である [1][2][3][4]。

この山は、四国百名山の一つに選定されている[5]。

概要

筒上山は、石鎚山脈の主稜線にある岩黒山付近から、南へと分岐した枝尾根上にある山である。その枝尾根は筒上山付近で向きを東へと変えて、手箱山へと続いている[3]。

筒上山の上部は、特徴的なドーム状の山容をしており、遠方からも良く目立つ。ドーム状の部分の側面は岩がちの急斜面となっており、登山道は鎖場となっているが、ドームの頂上部はなだらかな姿をしている[3]。

なだらかな頂上部の南北にはそれぞれ祠があり、南側には大山祇神社が、北側には権現社が祀られている[3][4]。 また頂上部の南側の場所には、三等三角点、筒城山が設置されている[6]。

頂上部は、コメツツジを交えた穏やかな笹原となっており、展望に優れる。西に石鎚山がまじかに見えるほか、石鎚山脈の主稜線上にある岩黒山、瓶ヶ森、伊予富士などが望める。また南側には大川嶺や、遠く太平洋も望める。 

植生も豊かで、登山ルート沿いの山腹部はブナ、ミズナラ、ウラジロモミが多い自然林となっており、手箱越東側の北側斜面の一部にはダケカンバもある[3]。

なお筒上山とその周辺は、石鎚山系森林生態系保護地域に指定されている[7]。

山岳信仰

筒上山は、山岳信仰の対象及び修験道の山でもある。山頂の東側にある手箱越付近には、高知市に本部を持つ、大峰宗覚心寺派の道場がある[3][5][8]。

登山ルート

石鎚スカイライン終点の土小屋から、岩黒山の南東側山腹をトラバースする登山道を進み、丸滝(小屋)の分岐より下り気味にやや険しい道を進み、「筒上山北側のコル」[注釈 2]に至る。ここから登り返して、宗教施設がある手箱越に至り、さらに筒上山の東側の鎖場を登って筒上山の頂上部に至るルートが一般的である。またここでいう「筒上山北側のコル」より、筒上山から北へと延びる尾根を直登するルートもある[3][5]。

また、高知県側からの登山ルートとしては、名野川の源流域の名野川登山口から、西の稜線を目指して登り、ここでいう「筒上山北側のコル」へと至るルートがある。また手箱越から東へ延びる尾根沿いにある登山道を進むと、約1時間で手箱山に至るが、手箱山へは、高知県の名野川上流部の手箱山登山口から登る登山ルートがあり、それを使って、手箱山経由で筒上山へ至ることもできる[4]。

地質

筒上山を含めた石鎚山脈の大部分は、日本の地帯(地体)構造区分では、結晶片岩類などの高圧型変成岩の存在を特徴とする、三波川帯に属する[9]。

筒上山の地質構成は、以下の2種類の地質体からなる。

まず基盤岩としては、山麓部、中腹部、およびドーム状をしている頂上部の大部分は、三波川帯に属する、苦鉄質片岩(緑色片岩)が分布している。なお西側の中腹部には、泥質片岩も分布している[10]。

この三波川帯に属する結晶片岩類の原岩は、付加体であると推定されている。付加体の形成時代は南側に隣接する秩父帯と同じジュラ紀であるとする学説と、更に南側に分布する四万十北帯と同じ白亜紀であるとする学説があり、明確にはなっていない。また変成ピーク時期については、放射年代の分析結果に幅があるが、大まかには、白亜紀後期ころと推定されている[9][10]。

筒上山を構成しているもう一つ地質体は堆積岩で、「久万層群」[注釈 3]と呼ばれる、礫岩を主体とした非海成の堆積岩である。その分布域は、筒上山のドーム状をしている頂上部の北端から、北へと延びる尾根沿い、及びここでいう「筒上山北側のコル」から、土小屋からの登山ルートの途中にある丸滝小屋付近まで、南北方向に細長く分布している。この久万層群は、前記の結晶片岩類の構造的上位に位置している。なお、この久万層群の堆積時代は、新第三紀のうち中新世と推定されている[10]。

ギャラリー

脚注

注釈

  1. ↑ 「筒上山」の呼び方は、登山ガイドブックなどの文献ごとに、「つつじょうざん」と読む場合のほか、「つつじょうさん」、あるいは「つつじょうやま」と読む場合があり、一定していない
  2. ↑ この場所は、登山ガイドブックでは、単に「鞍部」あるいは「分岐」と記載されている。現地にも地名を書いた標識はない。ここでは説明の都合上、「筒上山北側のコル」と仮の名称を用いた
  3. ↑ 石鎚山脈において、「久万層群」は、「瓶ヶ森」、「岩黒山」の頂上部、及び「石鎚山」の中腹部などに分布している。「三波川帯」を構成している結晶片岩からなる礫を多く含むことを特徴としている

出典

  1. ↑ “標高値を改定する山岳一覧 資料1” (PDF). 国土地理院. 2014年3月26日閲覧.
  2. ↑ GNSS測量等の点検・補正調査による2014年4月1日の国土地理院『日本の山岳標高一覧-1003山-』における改定値。なお、旧版での標高は1,859m。
  3. 1 2 3 4 5 6 7 石川 道夫、西田 六助、豊田 康二、岡山 健仁『分県登山ガイド (37) 愛媛県の山』(初版)山と渓谷社〈分県登山ガイド〉、2016年11月5日、20-21頁。ISBN 978-4-635-02067-1。
  4. 1 2 3 高知県勤労者山岳連盟『分県登山ガイド (38) 高知県の山』(初版)山と渓谷社〈分県登山ガイド〉、2019年3月1日、33-35頁。ISBN 978-4-635-02068-8。
  5. 1 2 3 石川 達夫、清家 一明 ほか『四国百名山』(初版)山と渓谷社、2000年、15頁。ISBN 4-635-53028-0。
  6. ↑ 国土地理院 基準点成果等閲覧サービス
  7. ↑ “筒上山”. 仁淀川町 (2012年4月26日). 2022年9月22日閲覧。
  8. ↑ “大峰宗石鎚山覚心寺”. 日本全国の寺院と神社の都道府県・市区町村別一覧. 2026年3月16日閲覧。
  9. 1 2 『日本地方地質誌 第7巻 四国地方』朝倉書店、2016年、1-9,51-71,78-81頁。ISBN 978-4-254-16787-0。
  10. 1 2 3 “産総研「20万分の1日本シームレス地質図V2」”. 産業技術総合研究所 地質調査総合センター (2025年7月18日). 2026年3月16日閲覧。