岩黒山
| 岩黒山 | |
|---|---|
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| 標高 | 1,746 m |
| 所在地 | 愛媛県久万高原町・西条市・高知県いの町 |
| 位置 | 北緯33度45分3秒 東経133度9分22秒 / 北緯33.75083度 東経133.15611度座標: 北緯33度45分3秒 東経133度9分22秒 / 北緯33.75083度 東経133.15611度 |
| 山系 | 四国山地 |
岩黒山(いわぐろやま/いわぐろさん)[注釈 1] は、四国山地の一部である石鎚山脈に属する、標高1,746mの山である[1]。
概要
岩黒山は、石鎚山脈の中では、登山口、宿泊地として重要な、土小屋(標高 約1492m)と呼ばれる地点の東側にそびえている。標高は比較的高いが、土小屋からの標高差は300mに満たないので、手軽に登山ができる山である[1]。
春には土小屋から頂上部までの登山ルート沿いに、アケボノツツジが多く咲き、その時期には特にハイカーで賑わう。また山頂部は開けていて展望に優れ、石鎚山脈の、石鎚山、瓶ヶ森、伊予富士、筒上山などを望むことができる[1][2]。
登山ルート
主な登山ルートとしては、登山口のある土小屋から東へと稜線沿いに登るルートがあり、最もよく使われる。その他、頂上から南へと下るルートをたどり、丸滝小屋(あるいは単に「丸滝」)[注釈 2] と呼ばれる地点まで降りてから、岩黒山の山腹をトラバースして土小屋に至るルートがあり、周回ルートとして使える[1]。
植生
岩黒山を代表する植生としては、前述のアケボノツツジがあるが、その他、頂上付近にはコメツツジの群落がある。また南側の中腹部には、ウラジロモミやブナなどの巨木が立ちならんでいる。また丸滝小屋付近にはヒカゲツツジの小さい群落もある。その他、ゴヨウマツ、シャクナゲなどもある[1][2]。
地質
岩黒山を含めた石鎚山脈の大部分は、日本の地帯(地体)構造区分では、結晶片岩類などの高圧型変成岩の存在を特徴とする、三波川帯に属する。[3]
岩黒山の場合、地質構造は、いわば3階建てとなっている。
山麓部から標高約1400m付近までは、三波川帯に属する、苦鉄質片岩(緑色片岩)や、泥質片岩が基盤岩として分布している。[3] なお前述の登山ルート沿いには分布していない。
この三波川帯に属する結晶片岩類の原岩は、付加体であると推定されている。付加体の形成時代は南側に隣接する秩父帯と同じジュラ紀とする学説と、更に南側に分布する四万十北帯と同じ白亜紀とする学説があり、明確にはなっていない。また変成ピーク時期については、放射年代の分析結果に幅があるが、大まかには白亜紀後期ころ、と推定されている[3] [4]。
標高 約1400mから、約1600m付近には、久万層群と呼ばれる、礫岩を主体とした、非海成の堆積岩が分布している。岩黒山付近における久万層群の堆積年代は、新第三紀の中新世と推定されている[3] [5]。
標高 約1600m付近から山頂部にかけての最上位に位置する地質体は、前述の久万層群が堆積したのち、現在の石鎚山付近で、中新世のうち、約15~14Ma[注釈 3]に活動したカルデラ式火山から噴出した、流紋岩質ないしデイサイト質の、大規模火砕流噴出物からなる[3][6]。この火山岩類は、「高野(たかの)火砕流堆積物」と呼ばれるものであり、溶結しているため硬い岩石となっている [6]。この火山岩類は、土小屋からの登山ルート沿いにゴツゴツした岩場を形成している。
岩黒山付近を源流とする河川
ギャラリー
- 県道40号の寺川より
- 石鎚山頂上から
- 頂上
伊吹山
この項で説明する伊吹山とは、岩黒山と瓶ヶ森との間を結ぶ石鎚山脈の主稜線のうち、「よさこい峠」と「シラサ峠」との間にある、かなり平べったい形をした、標高 1503mの山である。
元々は、土小屋と瓶ヶ森とを結ぶ縦走路が通っていた山であり、1990年代以降も、かつての縦走路が部分的に残存しているが、瓶ヶ森林道(通称;UFOライン)によって縦走路は分断されている。
伊吹山(石鎚山脈)は、瓶ヶ森林道沿いに山頂があるため、瓶ヶ森林道から15分程度で伊吹山の山頂に立てる。石鎚山脈のなかでは標高が低めであるが、展望は良い。
なお地質学的にみると、伊吹山の山頂部付近は、前述の久万層群に属する礫岩を主とする堆積層が分布しており、中腹部以下は、三波川帯に属する、苦鉄質片岩(緑色片岩)が分布している。
- 伊吹山は真ん中に
- 伊吹山からの石鎚山
- 伊吹山からの瓶ヶ森
周辺の山々
堂ヶ森━二ノ森━石鎚山━岩黒山━伊吹山━子持権現山━瓶ヶ森━西黒森━伊予富士━寒風山━笹ヶ峰━ちち山 ┃ 筒上山━手箱山
脚注
注釈
出典
- 1 2 3 4 5 石川 道夫、西田 六助、豊田 康二、岡山 健仁『分県登山ガイド 37巻 愛媛県の山』(初版)山と渓谷社〈分県登山ガイド〉、2016年11月5日、20-21頁。ISBN 978-4-635-02067-1。
- 1 2 3 石川道夫 ほか『四国百名山』山と渓谷社、2000年9月10日、14頁。ISBN 4-635-53028-0。
- 1 2 3 4 5 “産総研「20万分の1日本シームレス地質図V2」”. 産業技術総合研究所 地質調査総合センター (2025年7月18日). 2026年3月15日閲覧。
- ↑ 「(四国地方の)「三波川帯」」『日本地方地質誌 第7巻 四国地方』朝倉書店、2016年、1-9,51-53,61,65,68, 78-82頁。ISBN 978-4-254-16787-0。
- ↑ 「(四国地方の)新生代堆積岩類;「古第三系」および「新第三系」」『日本地方地質誌 第7巻 四国地方』朝倉書店、2016年、282-286頁。ISBN 978-4-254-16787-0。
- 1 2 「(四国地方の)新生代火成岩類;「石鎚火成岩類」」『日本地方地質誌 第7巻 四国地方』朝倉書店、2016年、255-257頁。ISBN 978-4-254-16787-0。
